(3)
貸金業者の行為規制(取り立て規制等)の強化
監督の強化
業務改善命令の創設、行政処分の強化
(5)新貸金業協会成立
(6)貸金業法施行令・施行規則の改正
(7) 取引履歴開示義務の明文化
(8) 取立行為の規制強化
取立禁止行為等の詳細については、メルマガ第5回・第6回をご参照ください
第4次施行(平成21年6月18日施行)
(1)貸金業者の財産的基礎要件の引き上げ
最低純資産額を2000万円にする
(2)貸金業務取扱主任者資格試験制度の創設
(3) 指定信用情報機関制度の創設
(詳しくは「指定信用情報機関」を御覧ください)
第5次施行(平成22年6月19日までに施行予定)
(1)貸金業務取扱主任者の設置義務
(2)貸金業者の財産的基礎要件の更なる引き上げ
最低純資産額を5000万円を下回らない額で定める
(3) 行為規制の強化
A 利息の制限額を超える契約の禁止等
B 書面交付義務の強化
(4) 過剰貸付に係わる規制強化
A 返済能力の調査義務
B 過剰貸付の禁止
借入残高の総額を年収の1/3に抑える総量規制を導入する。
過剰貸付禁止・総量規制の詳細についてはメルマガ第4回をご参照ください。
(5)みなし弁済制度の規定の廃止
貸金業規正法43条の「みなし弁済制度」の廃止
(6) 利息制限法の改正
貸金業者の貸付における債務不履行の場合の遅延損害金は20%を上限とする等の改正
(7)出資法の改正
A 貸金業者の金利の上限を20%に
引き下げる
B 媒介手数料・保証料の制限
C みなし利息の規定
D 日賦貸金業者及び電話担保金融に
ついての特例制度の廃止
(日賦貸金業者特例制度の廃止について、詳しくはメルマガ第10回を御覧ください)
(電話担保金融の特例制度廃止について、詳しくはメルマガ第11回を御覧ください)
みなし弁済
利息制限法を超過した利息が支払われた場合に、一定の要件を満たせば、有効な
(合法な)利息の弁済に該当するという規定
取引履歴借入の記録のことで、借り入れの日時、借り入れ金額、返済金額、返済の日時等が記録されている。
金融業者は、貸金業法や会社法で帳簿の保存義務が規定されている。
取引履歴開示義務債権者が取引履歴の開示請求に対して開示に応じる義務。
従来は法律の規定がなく判例(平成17年7月19日最高裁判決)と金融庁事務ガイドラインで定められていることが開示請求の根拠であったが、貸金業法の改正により取引履歴開示義務が明記された。
(貸金業法19条の2)
貸金業法 第19条の2(帳簿の閲覧)
債務者等又は債務者等であつた者その他内閣府令で定める者は、貸金業者に対し、内閣府令で定めるところにより、前条の帳簿(利害関係がある部分に限る。)の閲覧又は謄写を請求することができる。
この場合において、貸金業者は、当該請求が当該請求を行つた者の権利の行使に関する調査を目的とするものでないことが明らかであるときを除き、当該請求を拒むことができない。
受任通知後の取立て禁止司法書士や弁護士が債務整理に介入した際に、本人に対して督促や請求が禁止されていることの根拠は、従来法律の明文はなく、金融庁の事務ガイドラインで規程された行政指導でした。
貸金業規制法の平成15年改正(平成16年1月1日施行)によりこの規定も明文化されました。
また、債務者自らの申し出が限定的に取り立て禁止の効果が発生する規定も新設されました。
(貸金業法21条1項9号)
貸金業法第21条(取立て行為の規制)
9.債務者等が、貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し、又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において、正当な理由がないのに、債務者等に対し、電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は訪問する方法により、当該債務を弁済することを要求し、これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず、更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること
過剰貸付の禁止
多重債務者問題の対策のために、平成18年貸金業法の改正がありましたが、そのなかの改正項目のひとつで、多重債務者を増やさないために、ある一定基準以上の貸付を禁止する規定である。
(貸金業法13条の2第1項)
具体的には借主の年収の1/3以上の額の貸付をしてはならないとする規定である。
総量規制
多重債務者問題の対策のために平成18年貸金業法の改正があり、その改正項目のひとつに過剰貸付の禁止が規定された。
「貸金業者が顧客の返済能力を超える貸付をしてはならない」という趣旨の過剰貸付の禁止を守らせるための貸し出し基準を定めたもので、具体的に言うと、新規に借り入れをしようとする人が、自分の借り入れ合算額が自己の年収の1/3を超えることとなる貸付について禁止する。
総量規制の適用除外となる借り入れについては「住宅ローン」「自動車ローン」「医療費支払のための貸付」が明文で規定されている。
次回は債務整理実務の現場からのテーマを送る予定です。
メルマガについて
本サイトでご紹介するのは、メールマガジンです。
これは、司法書士が過去(平成20年〜22年頃)に債務整理情報についてメールマガジンを連載していたのですが、そのなかでも役に立ちそうな記事を選んでご紹介するものです。
当時の連載記事のほんの一部だけですが、参考になればと考え、紹介しました。
第1号
「自己紹介 営業質屋からの借入は債務整理できるか」
第2号
「受任通知による法的効果 銀行と貸金業者の相違」
第3号
「夫の信用情報の悪化による妻の新規カード発行への影響」
第4号
「貸金業法改正その1 総量規制」
第5号
「貸金業法改正その2 取立行為の規制前半」
第6・7号
「貸金業法改正その3・4 取立行為の規制後半」
第8号
「貸金業法の改正その5 指定信用情報機関」
第9号
「貸金業法の改正その6 登録情報の変遷」
第10号
「貸金業法改正その7 日賦貸金業者の特例の廃止」
第11号
「貸金業法改正その8 電話担保金融の特例の廃止」
第12号
「貸金業法改正最終回 改正の項目と流れ」
ご相談の窓口
ご相談については「
問い合わせ」からお申込下さい。
相談無料です。
相談方法は「事務所での面談」「メールによる相談」「LINEによる相談」(下記参照)とご都合に合わせて対応しています。
LINEでの無料相談
当事務所はスマートフォンアプリのLINEのトーク画面により「無料相談」も行っています
詳しくは「
LINE相談」 のページをご覧下さい。
友達追加ボタンから友達になっていただきご利用下さい。
ご相談については「LINE相談」の手順をお読み下さい。
ご相談内容の秘密厳守
司法書士は、司法書士法24条で「業務上(〜中略〜)知りえた秘密」を「他に漏らしてはならない」とされています。
(司法書士の守秘義務)
又、当事務所では、過去の全ての相談、受任事件においても守秘義務違反に該当する事故は1件もありません。
安心してご相談下さい。